“スキルス胃がん”に見られる6つの初期症状を見逃さないでください

スキルス胃がんは胃がんの一種です。胃がんの中でも発見が遅れやすく、また進行が早いのが特徴です。スキルス胃がんになりやすいのは、比較的若い3、40代の女性といわれているのです。初期症状は普通の胃炎とも似ていて見過ごしてしまうと、手遅れになってしまうかもしれません。スキルス胃がんは早期発見で治療することが可能ですから、初期症状を予め頭にいれておくことが大切です。ここで確認しておきましょう。

スキルス胃がんについて知っていますか?

スキルス胃がんという癌の種類を知っていますか?普通の胃がんとは特徴が違うものですが、スキルス胃がんの方が比較的若い女性に多いのが特徴です。また、発見が遅れやすく、進行も速いのが怖いところだといわれています。

スキルス胃がんには特徴的な症状が初期にみられることがあり、その兆候に気づいて早めに検査を受けて診断を受けることが早期治療を可能にします。ここでは初期に見られる症状と、ステージ別の特徴、治療法などを紹介していきます。

スキルス胃がんとは

胃がんについて

胃がんは、胃にできる悪性腫瘍で日本では肺がんに次いで死亡率の高いがんだといわれており、男女比は2対1と男性に多く、男女とも60代で一番多く発症しているといわれています。

中でも日本は、世界的にみても早期発見の技術や手術成績が優れており、近年の有効な抗がん薬の開発もり、胃がんの治癒率は明らかに改善しているといわれ、進行しているがんでも、末期がんではなく治癒できるといわれています。

胃がんの症状としては、一般には上腹部痛、腹部膨満感、食欲不振をきっかけに、X線造影検査や内視鏡検査で偶然に発見されるといわれています。進行がんになると体重の減少や消化管の出血などがみられるといわれています。

また、胃がんは、食生活の改善により予防できる余地があり、バランスの取れた食生活を心がけることが大切だとも考えられています。

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スキルスとは

スキルスとは、硬いという意味をもち、悪性腫瘍にみられる間質が多い「がん」の一種で、びまん性に浸潤していくものをいいます。「びまん性」というのは、一面に広がり満ちること、はびこるという意味です。硬いことから、「硬がん」とも呼ばれています。

例えば、胃がんや大腸がん、乳がんでこのような形での発育・浸潤がみられることがあるといわれています。

ひとかたまりにならず、正常組織に染み渡るように「がん」が浸潤するため、病変の表面が正常組織に覆われていたり、病変内に飛び石のように正常組織が残っていることがあるといわれ、また血管も破壊しながら発育するため、内視鏡などで観察しても発見しにくいのが問題とされています。

スキルス胃がん(スキルス胃癌)の症状や治療 【がん相談無料-鈴木医院】

30代、40代の女性に多い

スキルス胃がんの特徴としては、30代、40代の女性に多いといわれており、男女比は、2対3くらいだと考えられています。通常の胃がんなどは、男女比は、2対1と圧倒的に男性が多く、発症年齢ももっと年をとってからといわれています。

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ピロリ菌との関連性

胃ガンは98%がピロリ菌が原因と言われています。通常の分化型腺がんである胃がんでは、ピロリ菌感染により胃潰瘍や胃がんになると考えらえれていますが、しかしスキルス胃がんは、分化型腺がんではなく、胃の固有粘膜から発生することが知られています。

ピロリ菌以外の原因として、エストロゲンの関与や、このがんに特有な遺伝子変化も徐々に解明されてはいますが、詳しい発がんの過程はわかっていません。ただし、現在では、ピロリの関与は、通常の分化型腺がんよりは低いものの、関連はあると考えられています。

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原因

スキルス胃がんの原因も、基本的には、胃がんの原因と同じものが原因となると考えられています。慢性胃炎、ピロリ菌感染による萎縮性胃炎、塩分の多い食事、喫煙、飲酒などが、すべて原因であるといわれています。また、スキルス胃がんは、遺伝性による発症の多い胃がんだといわれています。がんが遺伝するというのは、遺伝子の類似性の問題に加え、家族では生活習慣が似ることもあげられています。

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完治する可能性や余命、生存率

進行の早いスキルス胃がんは、見つかった時に既に腹膜への転移をきたしていることもあるため、スキルス胃がんと診断された時には胃がんが進行している可能性が高いといわれています。

一般的にスキルス胃がんと診断された人の余命は癌の進行度によって違うようですが、ステージが4の場合だと大体が3ヶ月〜6ヶ月が多いといわれています。切除できたとしても5年生存率は10%程度で、予後は不良だといわれています。ただし、スキルス胃がんも完治する可能性はある胃がんです。そのためにも早期発見、早期治療を心がけることが大切だと考えられます。

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スキルス胃がんの特徴

発見されにくい

スキルス胃がんは一般的に、発見されにくい胃がんだといわれています。進行したスキルス胃がんであれば、胃X線造影検査や内視鏡検査ですぐに発見され、診断がしやすい方だといわれています。

しかし、比較的初期で胃の一部にのみ病変が限られている場合のスキルス胃がんは、胃の粘膜面の変化が乏しく、内視鏡下の生検による診断が、偽陰性になる可能性もあるため注意が必要だと考えられています。

若い女性で胃の症状が続く場合は、繰り返し検査を受けることや、セカンドオピニオンを診断することも重要だと考えられています。

また、先にも説明しましたが、スキルス胃がんは胃の壁にがん細胞が、広がっていくのではなくて胃の粘膜の下に、がん細胞が広がっていくと考えられており、普通の胃がんの初期症状のような出血もなく静かに進行しており、胃痛もあまりないため発見が遅れているといわれています。

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進行が速い

スキルス胃がんは、進行が早いがんだと考えられています。通常の胃がんのほとんどは、分化型腺がんといい、分化型腺がんは顕微鏡で見たときに、がん細胞の形や並び方が胃の粘膜構造を残しているがんで比較的予後は良いといわれています。

一方の未分化型腺がんは、粘膜構造が少なく細胞がばらばらになってしまっているがんで、小さながんでもリンパ節や肝臓、腹膜などに転移することがある進行の早い胃がんだと考えられています。スキルス胃がんは、未分化型腺がんのうち小さなびらんや凹などわずかな粘膜変化しか、おこさず胃壁の全体にがんの浸潤を認め、胃壁全体が硬くなる特殊な胃がんです。

スキルス胃がんは、進行がとても速くまた、胃粘膜の表面が盛り上がったり、潰瘍を作るなどの変化に乏しいため、見た目では非常に分かりにくく見つかったときには進行しているケースが多く、手術ができない患者さんは50%程度にもなり、胃がんの中で最も悪性度の高いがんだと考えられているのです。

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転移しやすい

スキルス胃がんは、先にものべましたが、未分化型腺がんであり、リンパ節や肝臓、腹膜などに転移することがある進行の早い胃がんだといわれています。

スキルス胃がんは、腹膜播種、つまり転移をきたしやすいという特徴があります。腹膜播種とは胃壁全体にがんが浸潤し、胃壁を貫いて外に出てしまい、腹腔内に散らばって腹膜でがんが増殖することをいいます。

通常の転移は血液やリンパ液の中にがん細胞が入り込み他の臓器に拡がっていきますが、播種性転移では胃壁の外にこぼれたがん細胞が腹膜に小さな種を撒いたように拡がっていくと考えられています。

もし腹膜播種や多臓器への転移がなければ、根治的な外科手術ができる可能性もありますが、腹膜播種が認められる症例では手術切除はほぼ難しいのが現状だといわれています。

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スキルス胃がんの症状

胸やけ

スキルス胃がんになると、通常の胃がんのように、胸やけになる人が多いといわれています。ただし、この症状は、たまに飲みすぎたり、食べ過ぎただけでもなる症状であるために見落としやすい症状だといわれています。食事の度やかなり頻度高く、胸やけをおこしている場合には胃潰瘍や胃がんだけでなく、スキルス胃がんも疑うことが望ましいでしょう。

スキルス胃がんになり胃液が多く出すぎで胃粘膜とのバランスが崩れると、胸やけがおこるともいわれています。また、胸やけは胃液が食道に逆流しておこる症状で、胃液がですぎている状態においてもみられる症状です。また、あわせて胃もたれがおきる可能性もあるといわれています。

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消化不良

スキルス胃がんになると、胃もたれや胃粘膜の炎症により消化不良になる人も多いといわれています。この症状も胸やけ同様に胃潰瘍の初期症状と同じであるために見過ごされやすいと考えられています。さらに症状が進み、胃液が多く出すぎで胃粘膜とのバランスが崩れると、消化機能に異常が生じ、さらに消化不良が深刻化すると考えられています。

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食欲不振

スキルス胃がんになると、他の胃がん同様に胃液が多くですぎて、胃粘膜の機能がおかしくなり、食欲不振になる可能性があるといわれています。その理由としては、ただ単に胃粘膜の機能低下により、胃の処理能力が低下している場合と、胃酸の逆流などの不快感で食欲不振に陥っている場合などが考えられます。また当然、食欲不振により体重が減少することがあると考えられています。

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胃の痛み

スキルス胃がんになると、特に上腹部の「みぞおち」に痛みを感じるといわれています。食後に痛み出し、あまり食事を取りすぎると長時間痛みが続くといわれています。逆に空腹時に腹痛が起こり食事をすると治まる場合もあるといわれています。

また、腹痛が強ければ強いほど、状態が悪いわけではなく、胃潰瘍と同様にかかっていても全く痛みを感じない人もいれば、気が付かないまま、スキルス胃がんが悪化している人もいるといわれています。スキルス胃がんが、進行して、胃の症状が相当ダメージを帯びてから、初めて激痛が起こる人もいるようです。そのため、少しでも胃痛がある場合には、なるべく早い段階で医師の診察を受けることが望ましいでしょう。

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吐血

スキルス胃がんの症状が重くなると、吐血の症状がでると考えられています。スキルス胃がんになると胃は、胃酸によってどす黒くなった血を吐血する可能性があるといわれており、出血時には、冷や汗をかいたり、脈拍が乱れたり、血圧低下や激痛を伴うこともあると考えられています。

出血性胃潰瘍のように炎症の起きている場所の血管が破れたために吐血するようになるといわれています。また、同様に下血もおきる可能性があるといわれています。便に血が混じる場合に、どす黒い便がでるといわれています。

同じく出血性胃潰瘍のように、どす黒い便がでる可能性が高くなるといわれています。ただし、下血の場合には、スキルス胃がんに気づかない患者も多く、吐血するまで自分の異変に気づかない人もいるといわれています。また、下血は、大腸がんの症状でも生じるため下血する場合には、医師の診断を受けることが望ましいでしょう。

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吐き気、嘔吐

スキルス胃がんになり、胃液が多くでてくると胸やけなどとともに酸っぱいゲップがでてきて、吐き気・嘔吐につながるといわれています。これは胃潰瘍の症状と同じであり、吐き気・嘔吐は突然襲ってくる場合もあり、食後などに胃がむかむかしてる時は、危ない兆候だと考えられています。

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胃がんの進行度

ステージ1

ステージ1になる前には、異常な細胞は胃壁の粘膜層の内側にのみ認められ、これらの異常な細胞はがんになり、近くの正常な組織に広がる可能性がある状態だといわれています。そして、ステージ1になると、すでにがんが形成されており、2タイプに分けられます。

がんがどこまで拡がったかによって分類され、すでに胃壁の粘膜層全体に拡がっている場合と、完全に胃壁の粘膜層全体に拡がっている場合に分けられます。ステージ1では、さらに腫瘍付近の6ヶ所までのリンパ節にも認められ、胃壁の筋肉層にまで拡がっていると考えられます。

通常の胃がんの場合、ステージ1では5年生存率は、約90パーセントとかなり高い数値となっています。

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ステージ2

ステージ2に入ると、がんは完全に胃壁の粘膜層全体に拡がっています。さらに腫瘍付近の7~15ヶ所のリンパ節にも認められ、がんは胃壁の筋肉層にまで拡がっており、さらに腫瘍付近の6ヶ所までのリンパ節にも認められると考えられています。通常の胃がんの場合、ステージ2では5年生存率は、約63パーセントとなりステージ1と比べるとだいぶ減っています。

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ステージ3

ステージ3の胃がんは、がんがどこまで拡がっているのかによって、2タイプに分類されます。1つは、胃壁の筋肉層にまでがんが、拡がっており、さらに腫瘍付近の7~15ヶ所のリンパ節に認められ、胃壁の漿膜層までがんが、拡がっています。

そして、腫瘍付近の1~6ヶ所のリンパ節に認められ、胃に隣接した臓器まで拡がっていますが、リンパ節または体の他の部分までは拡がっていないレベルです。もう1つは、がんが胃壁の漿膜層にまで拡がっており、さらに腫瘍付近の7~15ヶ所のリンパ節に認められているレベルです。ステージ3では5年生存率は、40%まで落ちてきます。

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ステージ4

胃に隣接した臓器と1ヶ所以上のリンパ節まで拡がっており、15ヶ所以上のリンパ節まで拡がっています。ステージ4までくると5年生存率は、7%と非常に厳しい状態になると考えられています。ステージ4の胃がんは、既に遠隔転移した状態であるため、治療の選択肢も限られてしまい、もはや手術でがんをすべて取り除くことはできないため、抗がん剤による化学療法で少しでも腫瘍を小さくし、進行を抑えることしか基本的にはできないと考えられています。

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スキルス胃がんの検査

胃カメラ

胃カメラは、通常バリウム検査で胃がんや胃潰瘍が疑われたときに行なう最終的な検査だといわれています。胃カメラには、従来から使われているファイバースコープと、近年開発された電子内視鏡がありますが、直接覗いてみるファイバースコープよりも超小型テレビカメラ(CCD)を取り付けており、より鮮明に胃の内部が確認できることから、現在は電子内視鏡が主流となっています。

テレビモニターに映像が映し出されますので、複数の医師が同時に病変を見て、診断・治療を行なうことができるというメリットがあり、近年では、口の代わりに鼻からスコープを挿入する経鼻内視鏡が、患者への負担が少ない検査として注目されているといわれています。

ただし、スキルス胃がんは、この胃カメラでは発見できにくいといわれ、より正確に精度高く発見したい場合には、超音波内視鏡検査の方がよいといわれています。

上部消化管内視鏡検査 | 公益財団法人 早期胃癌検診協会

バリウム検査

胃潰瘍の検診などで健康診断で行われる、バリウム検査も一応、スキルス胃がんの検査を行えるといわれています。バリウム検査は、食道、胃、十二指腸の病気の発見と診断の目的のために行われる検査です。特に食道がん、胃がん、胃・十二指腸潰瘍の診断に欠かせない検査といわれています。

通常のX線検査と違うのは、バリウムを飲んで、さらに発泡剤で胃を膨らませて撮影するというところで、胃を膨らませて、その内面にバリウムを塗りつけた状態になるので、胃壁などに生じた病変を早い段階から発見することができると考えられています。

X線検査 | 公益財団法人 早期胃癌検診協会

超音波内視鏡検査

内視鏡に超音波検査のプローブのついているものを超音波内視鏡といい、この超音波内視鏡もスキルス胃がんの検査には有効だと考えられています。エコー検査と違って、胃や腸の中の空気や腹壁、腹腔の脂肪、骨が画像化の障害になることもなく、観察目的の近くから高い周波数の超音波をあてることができるため、高い識別能力の超音波観察が可能になってくるといわれています。

胃以外にも食道、大腸、胆嚢、膵臓など消化管の腫瘍などを詳しく調べる際に利用されており、消化管の内腔から超音波検査を行えるため、表面には見えない粘膜下の腫瘍の位置と大きさ、浸潤の度合い、悪性の程度、周囲の臓器との位置関係、周囲のリンパ節の状態を知ることができると考えられています。

検査方法は通常の内視鏡検査と同様ですが、通常の内視鏡に比べて先端が太くて硬いため、挿入する際に不快感が強くなります。また、検査にかかる時間も長くなるという欠点がありますが、この検査でしか得られない情報が必要なスキルス胃がんなどには重要な検査となります。

腹部エコー検査

腹部エコー検査とは、高い周波数の音波を腹部にあて、腹部臓器の状態を調べる検査です。胃や腸、肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓、大血管の様子を観察することができるといわれています。検査は、X線やCTなどと違い、被曝もなく安全な検査です。短時間で非常に多くのことを知ることができるので、健診をはじめとして、より精密な検査もおこなえます。

ただし、スキルス胃がんの場合には、発見できにくい可能性があるため、より精度高く発見するためには、超音波内視鏡検査やCT、MRI検査が望ましいでしょう。

腹部エコー検査:各種検査のご案内・実績:診療のご案内 | 田中消化器科クリニック

腹部CT検査

腹部CT検査は、腹部の横断面に多方向からX線を照射し、コンピュータ処理によって鮮明な横断画面線を描き出し、肝臓や胆嚢、膵臓など内視鏡で観察できない腹部臓器の病変を診断する際に有効だといわれています。スキルス胃がんの検査としては、転移しているかどうかの確認に使用されるといわれています。

検査方法には、造影剤を使わない単純CT撮影と造影剤を使う造影CT撮影があり、後者ではより明らかに判定できます。肝臓がん、胆道がん、膵臓がんなどの腹部臓器原発の悪性腫瘍がないかどうか、それがどの程度進展しているか、腹部リンパ節に転移していないか、などがわかるといわれています。

CT検査を受けられる患者様へ | 兵庫県立淡路医療センター

腹部MRI検査

腹部MRI検査は、核磁気共鳴画像法と呼ばれる画像検査です。強い磁場のなかで身体に電磁波を当てることで、身体の中の水素原子が、特定の周波数に共鳴するという現象を利用し、画像を作り出す技術で、スキルス胃がんの検査としては、腹部CT検査と同じく、肝臓、腎臓などへの転移を確認するために用いられるといわれています。

MRI検査|人間ドックのアムス丸の内パレスビルクリニック(東京)

スキルス胃がんの治療

手術

スキルス胃がんの治療は、標準的な治療方法がまだ確立されていないため、胃がん治療のガイドラインに準じて選択されることが多いといわれています。つまりスキルス胃がんのもっとも有効な治療手段は外科手術と考えられます。

スキルス胃がんの手術は、腹膜播種があるかないかが大きなポイントだといわれています。腹膜播種などの遠隔転移がなければ、術式は胃切除か胃全摘出およびリンパ節郭清で、術後の補助化学療法を加える方法が、現時点で考えられる最良の治療法だといわれています。

しかし、たとえ手術可能と判断しても、結果的に完全にがんが取りきれたと考えられる手術は半数程度にすぎないといわれています。

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抗がん剤治療

腹膜転移がある場合には、手術で根治が望めないために抗がん剤を用いた化学療法となると考えられてい亜ます。手術が可能な場合でも、手術前に抗がん剤でまずがんを縮小させて、がんの取り残しを少なくし、術後再発の予防を目的とする術前補助化学療法という方法もあるといわれています。

スキルス胃がんのみを対象として投与を行った臨床試験はないものの、未分化がんに高い奏効率を示し、腹膜転移例に対しても有効とのデータがある、TS-1が主に用いられるといわれています。さらにシスプラチンを併用する方法では、より高い奏効率が報告されています。シスプラチンを併用するかどうかについては患者の体力等を考慮して判断されます。

また、根治を目指した手術後に、TS-1を使った抗がん剤治療を行うと、再発が少なくなるというデータもでています。再発の可能性がより高いと思われる場合は、シスプラチンも加えるなど、化学療法に希望が見出せるようにもなってきているといわれています。

悪性度の高いスキルス胃がんにもこれだけ武器が出てきた! 分子標的治療薬の研究が進み、スキルス胃がん治療に光が見えてきた | がんサポート 大阪市立大学大学院 医学研究科 八代正和

放射線治療

放射線療法は、主に手術で切除ができない進行がんや再発・転移したがんに対して症状を緩和するために緩和療法の一環として行います 。症状緩和を目的とした放射線治療は、出血を止めたり、神経症状を緩和したり、強い痛みを和らげるなどの効果を期待して行うといわれています。

外科手術時にがんを取りきることができなかった時や手術後にがんが再発した場合には、痛みや出血があったり、食事の通過障害が生じたりするといわれています。また大動脈周囲のリンパ節に再発、転移した場合には神経に触れて強い痛みが生じることもあるといわれています。

これらの症状を緩和する目的で放射線治療を行うことがあると考えられています。また、がんが骨に転移した場合には骨折しやすくなったり強い痛みを伴うことが少なくありません。骨折予防や痛みのコントロールの目的として放射線療法を行うこともあります。

脳に転移した場合には脳血管関門があるため、抗がん剤が効かないので頭痛や嘔吐、視力低下、神経麻痺などさまざまな症状を和らげる目的として放射線を照射することがあります。

胃癌の放射線療法 【がん相談無料-鈴木医院】

スキルス胃がんの予防法

規則正しい生活

スキルス胃がんの予防方法としては、規則正しい生活を心がけることが大切だといわれています。もちろん、スキルス胃がんの原因としては、遺伝性であることもあげられていますが、それ以外にも、慢性胃炎、ピロリ菌感染による萎縮性胃炎、塩分の多い食事、喫煙、飲酒などの一般的な胃がんや胃潰瘍の原因と同じ理由もあるため、これらに対して、しっかり日頃から節制して対処することが望ましいでしょう。

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食事に気を付ける

スキルス胃がんにかぎらず、胃がんや胃潰瘍に対しては、刺激物やアルコール類を控えめにすることが望ましいでしょう。刺激物を食べると胃酸の分泌が促進されてよりいっそう胃の粘膜が傷つく恐れがあります。そのため、刺激の強い香辛料は避けることが望ましいでしょう。また、香辛料だけでなく、熱すぎる食べ物や冷たすぎる食べ物も胃粘膜を傷つける可能性があるといわれています。

さらに、アルコールやコーヒーなども刺激物として考えられており、胃粘膜を傷つける可能性があります。さらに、喫煙も胃粘膜の血流を低下させるため胃潰瘍を引きおこしやすい環境を作ってしまっているといわれています。

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定期的な健康診断

スキルス胃がんの予防としては、定期的な健康診断が大事だといわれています。たしかに、スキルス胃がんは、比較的初期の段階では、内視鏡などでは、見つかりにくいといわれています。しかし、自分の中に何か自覚症状があったり、または、なくても現在の内視鏡のレベルは年々向上していることを考えれば、もしスキルス胃がんができたときに早期に発見できるかもしれませんので定期的に健康診断を受けることが望ましいでしょう。

若い女性で症状が続く場合は、繰り返し検査を受けることや、セカンドオピニオンを聞くことも重要だといわれています。

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まとめ

スキルス胃がんについて紹介してきましたが、該当するような初期症状や、もしくは診断を受けている方は参考となる内容があったでしょうか。スキルス胃がんと診断された場合には、医師によく説明を受けて、自分の病状を正しく理解していくことが大切といえます。治療については様々な選択肢があるため、よく説明を受けて選択するようにしてください。

また、スキルス胃がんが心配という方は、ぜひピロリ菌検査などを受けてリスクを減らしていくことをおすすめします。もちろん、生活習慣の改善は必須ですから、もし振り返ってみて改善する余地があれば今日から早速変えていきましょう。