人間関係に悩んでいる人にアドラー心理学本をおすすめする理由とは

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オーストラリアの心理学者のアルフレッド・アドラーをご存知でしょうか?現在再びアドラーの考え方や心理学本が注目されてきています。今回はそんなアドラーの特徴からお勧めの本、心理学本をご紹介いたします。

悩みが解決?アドラー心理学本を読もう

岸見一郎/古賀史健:著の、「嫌われる勇気」をご存知でしょうか?アドラー心理学について書かれたこの本は、発売当初だけでも50万部以上の大ベストセラーになり、アルフレッドアドラー博士の名を日本に広めました。今、まさにアドラーブームが訪れています。こちらでは、名言や彼の人柄、アドラー心理学の歴史、おすすめの本もご紹介します。

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アルフレッドアドラーとは

オーストラリアの心理学者

アルフレッド・アドラーは、オーストラリア出身の心理学者であり、精神科医です。歴史上有名な、フロイト博士やユング博士と並ぶ、精神医学・心理学界の巨人の1人です。1870年に生まれ、アドラー心理学という流派を創始し、1937年(享年67歳)にその生涯に幕を閉じました。

アルフレッド・アドラーは1916年、46歳で第一次世界大戦に召集されました。そこで軍医として、多くの神経症の患者の治療に携わりました。患者とのやり取りの中で、彼は共同体感覚(心と心のつながり)こそが最も大切だと感じ始め、これがアドラー心理学の基礎となっています。

アルフレッド・アドラーとフロイトは、フロイトの方が14歳年上ですが、関係は師弟関係ではなく、同僚のような関係で、共同研究をしていました。

もともとは、アルフレッド・アドラーは、フロイトの理論について熱心に研究していました。フロイトの研究が批判を浴び続け、更には新聞でも否定する記事が掲載されたのですが、アルフレッド・アドラーがその新聞に意見書を提出したことがきっかけで、フロイトは自身の研究グループに招待しました。

こうしてフロイトとアルフレッド・アドラーの共同研究が始まりました。でも、お互いの方向性の違いから、最終的には決別しました。

個人心理学を提唱した

そして、アルフレッド・アドラーは自分自身の心理学を確立していきました。フロイトとの違いをまとめてみましょう。

方向性

アルフレッド・アドラー=未来志向(目的探し)
フロイト=過去志向(原因探し)

理論の特徴

アルフレッド・アドラー
・人間を個で捉えるのではなく、全体として捉えます。
・行動を原因ではなく目的で考えようとしました。
・客観的な事実よりも、その人がどう思うかを理解しようとしました。

フロイト
・人間を個として捉え、全ての行動派無意識から作られていると考えました。
・原因を追究すればその人の無意識に眠る強い欲望があらわになると考えました。

思想の特徴

アルフレッド・アドラー
・他人を支配しないで生きるという覚悟を持っていました。
・相手に関心を持っていました。
・相手を援助していました。

フロイト
・人間は動物であると考えていました。
・人間を動かしているのは性的衝動であると考えていました。
・社会のルールは本能を抑えるものなので、悩みは尽きないという考えを持っていました。

治療の特徴

アルフレッド・アドラー
・共同体感覚が最重要であると考えていました。
・クライアントの発言を丁寧に確認して解釈しました。
・クライアントが責任を持つべき問題と、そうすべきでない問題を丁寧に分けていました。

フロイト
・欲望を抑えようという働きが神経症を生むと考え、無意識を見える化しようとしました。
(例:自由連想法、夢判断、etc)

アドラー心理学の枠組み

1、個人の主体性

アドラーは、研究を共にしたフロイトと比べると、あまり著作を残さず、それほど弟子も取らなかったため、そこまで名前が知られていません。でも、アドラー心理学の考え方は、多くの著名人に影響を与えています。アドラー自身も「私の名前が残らなくてもそれでいい。それは私の考えがそれだけ普遍的な考え方になったということだからである」と述べています。

2、目的論

これまでの心理学では、何か問題が起きたら、その原因を探っていました。なぜかというと、原因を取り除くことで、問題が解決できると考えていたからです。でも、アドラー心理学では、何か問題が起きたら、それは何らかの目的を果たすために行われたと考えます。

例えば、男性にモテない理由はなんでしょう?美人ではないということを原因にするかもしれません。ですが、アドラー心理学では、「振られて傷つくことを避けるという目的」のために、あえて告白しないからモテない、というように考えます。

この考えですと、いくら原因を取り除いても、傷つくことを避けるという目的のためにまた別な原因を作り出してしまいます。(例えば、太っているからなどです)つまり、私たちの思考や行動は、どのような目的に向かっているのかによって変わってくるということです。

ですから、
「本当はどんな目的のためにこの行動をしているんだろう?」「どうやったらうまくいくんだろう?」と問いかけてみると、その思考や行動の目的を見出す手がかりになるのです。目的論とは、つまり、「全ての感情や行動はある目的を達成するために生み出される」という考え方です。

全体論

課題の分離

例えば、あなたが同僚や友人から突然食事に誘われたとします。でも、あなたにはどうしてもはずせない予定があったとします。そんな時、あなたは誘いを断りますか?それとも渋々誘いを受けますか?

仮にあなたが誘いを受けたとしましょう。それはなぜですか?相手の機嫌を損ねたくなかったのかもしれませんね。でも、よく考えてみると、あなたが断ったことで相手が機嫌を損ねるかは相手の問題ですよね?断られてもへっちゃらの人もいますし。つまり、課題の分離とは、相手の課題に対して、それは自分の解決すべき問題ではないと割り切ることです。

気持ちの優しいあなたですと、相手は良かれと思って誘ってくれたのに、その気持ちをないがしろにするのは悪いと思うかもしれないですね。

そんなときは、「もし自分が相手の課題に関わることで、相手が成長する機会を奪っていることになってるとしたら?」と考えてみてください。どちらが本当に相手を思いやってることになるでしょうか?

大切なのは、私たち一人一人の人生はそれぞれであって、相手の人生を必要以上に抱え込まなくてもいいということです。相手の課題に踏み込まないということは、相手にも自分の課題に踏み込ませないということに繋がります。

劣等感

アドラー心理学では、私たちは理想があるから劣等感を抱くとしています。そして劣等感があるから、それを克服して理想を実現しようと頑張れると考えました。つまり、劣等感を、自分の理想に向かってより良く生きるための刺激と捉えたのです。

例えば、収入が少ないことに劣等感を抱いていた人に恋人が出来たとします。そして、一緒に食事をしたり、映画を見たり、旅行をしたりと、理想を実現するにはお金が必要になります。そんな時、「自分は十分に稼いでないからダメだ」と思うこともあるでしょう。でも、「よし、相手を幸せにするためにセールスの勉強をして稼ぐぞ!」と、劣等感を克服するための刺激とすることも出来るのです。

私たちは完璧ではありません。ですから、劣等感を抱くことは自然なことなのです。大切なのは、理想が現実になるために、それをどのように活用するかということです。

共同体感覚

共同体感覚とは、私たちは職場や学校、地域や家庭など、社会という共同体の一部だと思える感覚を言います。そして、仲間に関心を持ち、幸せになるための行動をすることが大切であるとアドラーは考えました。

アドラー心理学では、下の3つをその感覚を持つために必要なものとしています。
・他の人を無条件に信頼すること。
・他の人のために役に立ってみること。
・ありのままの自分を受け入れること。

この3つは、綺麗事のように思えて、なかなか実践するのが簡単ではないと思うかもしれません。そんなときは、あなたのできる範囲内からでいいので、「他の人の役に立ってみる」ことから始めてみたらいかがでしょうか?誰かの役に立っていると思えることで、自信が持てたり、自分の価値を実感できたり、自分の居場所を感じられたりすることができるのです。

ライフスタイル

私たちは、性格を変えるのは簡単ではないという持っていますよね。でも、性格ではなくて、ライフスタイル、つまり、私たちの考え方や行動の癖と考えれば、変えることも出来そうではないでしょうか?例えば、ある人が、内気な性格だから営業が苦手だと考える癖を身に付けているとします。そこで、「内気だから苦手だ」と考えるのをやめたとします。

そして、内気であるために、緊張してもうまく営業ができるように行動を変えたとします。事前にお客さまのニーズを詳しく調べたり、見るだけで分かるような、分かりやすい資料を作るなどです。それが成功すれば、内気であっても営業が得意になりますよね?それを続けていけば、内気な性格も変わるかもしれません。

また、ライフスタイルと言うのは、幼いころに作られたと言われています。ですから、意識して作られたものばかりではないので、現在のライフスタイルに不満を感じている人もいるかもしれません。でも、その当時の出来事や環境などに対して解釈をして、ライフスタイルを作り上げてきたのは、どんな事情があっても、他ならぬ自分自身なのです。

ただ、それは生まれた後に自分で作り上げたものです。ですから、満足いくものでないのならば、今からでも自分で変えることが出来るのです。もちろん、変えないという選択をすることも出来るのです。

例を言えば、厳しい親に育てられたから自分の気持ちを抑える癖が付いたというライフスタイルを選ぶか、厳しい親に育てられたから、周りの人には親切にしてあげているというライフスタイルを選ぶのかは、自分自身で決められるということなのです。

社会統合論

近年の科学の目ざましい発展によって、心理学への科学的アプローチが広まっています。科学的アプローチとは、仮説を立て、実験をして、その結果を考察することです。つまり、原因と結果の関連によって人の心を解明しようというものです。

ですが、そのように機械的に人を解釈することや、動物などの実験で人を理解しようとする試みに違和感を覚える人もいます。そのような人たちは、人はそれぞれ個性を持っていて、生きる意味や価値を見出すことを重視します。つまり、夢や希望、その人の可能性など、未来や目的に目を向けます。未来は目には見えない、測定不能の塊なのです。

仮想論

アドラー心理学では、私たちの悩みは全て対人関係の問題であるとされています。そのことについて、ここでは「モノ」と「個人」というものと対比して検討してみようと思います。私たちは、他の存在があることで、自分が存在していることが分かります。それは、人かもしれませんし、モノかもしれません。モノとのかかわりの場合、対人関係の問題ではないとも言えます。

例えば、何かの研究をしているときは、人以外のモノと向き合うことになり、そこから生じる問題に悩まされることもあります。でも、このモノとの関わりは、社会で暮らしていくためになされていると捉えるならば、対人関係の問題とも言えるのです。

個人の内面(心)の問題についてはどうでしょうか?

例えば、大好きなケーキを前にして、「ダイエット中だから食べてはいけない」という自分と、「1回くらいなら大丈夫だから食べてしまおう」という自分が心の中で対立することもありますよね?でも、これは相手が自分自身に変わっただけで、対人関係の問題だと捉えることもできるのです。

小さい頃の親との関係などの過去の対人関係は、その人の心の中(記憶)のものなので、個人の内面(心)の問題とも言えます。でも、過去であろうと現在であろうと、人が関わっているのだから対人関係の問題なのだと言ってしまえばそれまでなのです。

このように、ある場面や状況によって、あるいは、その人がなにを基準にするかによって、対人関係の問題なのかどうかは変わってきそうではありませんか?

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おすすめアドラー心理学本ベスト5

1、「嫌われる勇気」

少々ショッキングなタイトルにびっくりする方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらがアドラー心理学についてのベストセラーになった本です。日本でアドラー心理学を率いる岸見一郎さん、古賀史健さんの講演会での内容が対談方式で書かれています。

心理学の本というと、小難しいイメージが付き物ですが、対談形式で書かれているのならば、一気に読めてしまいそうです。実際、すっきりと簡単に読めたというレビューも多数です。「読んだ後に心が軽やかになった!」というレビューもあります。ベストセラーになった本ですので、押えておいて間違いのない本です。

2、「幸せになる勇気」

上の「嫌われる勇気」の続編です。前作と同じく、アドラー心理学を青年と哲人の対話を通して学んでいくことが出来ます。「嫌われる勇気」から3年後、図書館司書として働いていた青年が、学校教師となります。

3、「人生を変える勇気」

こちらは、アドラー心理学の第一人者である岸見一郎氏が、「嫌われる勇気」、「幸せになる勇気」に続いて書いたものです。

変えられないことではなく、変えられることに注目することが大切だと、筆者は言っています。確かに、過去や他人が「原因」で、今の自分がその「結果」だとすると、問題があっても何もできません。過去や他人は変えることが出来ないからです。

でも、今の自分を変えることは出来ます。今が人生の本番だと気付けば、問題に向き合い、真剣に生きることに繋がるからです。本書は「自信が無い」「ついLINEが止められない」など、より身近な悩みから読者に寄り添った1冊です。

88の対人関係の悩みが載っています。アドラーは「全ての悩みは対人関係の悩みである」と言いました。きっと本書の中に、あなたの悩みを解決するヒントが載っているでしょう。

4、「アドラー心理学入門」

著者は、アドラー心理学の第一人者の、岸見一郎氏です。2013年出版の共著「嫌われる勇気」は、結果として100万部を超えるベストセラーになりました。こちらは著者がアドラー心理学について、最初に一般向けに著したものです(1999年)。

アドラーは、フロイトやユングと同じ時代に生き、かつては交流もありましたが、心理学者としてはあまり知られていませんでした。「嫌われる勇気」によって、知られたということになります。

でも、著者が「どう生きたらいいのか、アドラー心理学はこの問いかけに明確に答えることができる」と言うように、心理学というよりも、現代社会を生きるための人生論・幸福論・上達論としての側面から、非常に有用な考え方を示してくれています。

5、「アドラー流子育て」

育児・教育の目標は、行動面においては、「自立すること」と「社会と調和して暮らすこと」であり、これを支える心理面においては、「自分には能力があるという信念を持つこと」と「人々は自分の仲間であるという信念を持つこと」です。

育児・教育(更には一般的な人間関係)で大切なことは、縦(上下)ではなく横(対等)の人間関係において接することで、具体的には、「勇気付け」をする際に、評価をする(褒めたり叱ったりする)のではなく、喜びを共有する(「ありがとう」「嬉しい」「助かった」などの言葉で自分の気持ちを伝える)ことです。

それから、自分の人生の課題を明確に認識させ、本人に立ち向かわせることです。

まずは1冊心理学本を読んでみよう!

いかがでしたか?もし今、人間関係や様々な悩みがあるのならアドラーの心理学本を読んでみてはいいのではないでしょうか。あなたの人生が良き方向にいこく事を願っております。

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