白杖って知ってますか?その役割や種類と白杖SOSの実態について!

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白杖って聞いたことがありますか?名称は知らなくても、目が不自由な方が持っている杖と聞くと「ああ、あれね」とイメージできることと思います。今回はあまり知る機会のない白杖について取り上げてみたいと思います。

こんな理由があったんだ!白杖に関して知ろう

白杖は「はくじょう」と読みます。街中で目の不自由な方が持っているのを、誰でも1度や2度は目にしたことがあるのではないでしょうか。白杖にはただ杖としての役目だけではなく、白杖ならではの役割があります。今回は普段あまり知る機会のない白杖について、くわしく掘り下げていきたいと思います。

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白杖SOSって知っていますか?

白杖についてもよく知らないのに、いきなり「白杖SOSとは?」なんて言われても困りますよね。白杖とは目の不自由な方(必ずしも全盲とは限りません)が、歩行の際の補助として使う杖のことです。では、白杖SOSとはなんなのでしょうか?

視覚障害者が困った時の合図

SOSと言うからには、何らかの手助けを求めることだろうという察しはつきますが、実際にその通りです。白杖SOSとは、視覚障害を持っている人が、そのシンボルとでも言うべき白杖を、頭上約50センチほどの高さに持ち上げることで、「困っています」というサインを送ることです。

先ほども少し触れましたが、白杖は全く目が見えない人だけではなく、弱視や視野狭窄(病気などで視野が狭くなっている状態)の人も持っています。これは後でもくわしく説明しますが、道路交通法で義務づけられているからです。ただ、一般人からしたら、どれくらい目が見えているのか、また全く見えないのか分かりませんよね。

そんな時にこの白杖SOSを見かければ、「あ、なにか困っているんだな」と気軽に声かけを出来るきっかけとなりますよね。ただ、この白杖SOSなのですが、良いことばかりではないようなんです。

普及していない現状

そもそも、白杖SOSは1977年に「福岡県盲人協会」によって考案されたようです。以外に長い歴史があるのですが、2015年の12月8日に東京新聞の紙面で視覚障害者についての記事が取り上げられた際に、この白杖SOSについても記載され、ツイッターなどでも話題になりました。

これについては当の視覚障害者側からも困惑の声が聞かれています。すなわち、「白杖を地面から離すのは怖い」とか、「盲学校で白杖を使った歩き方を習った時にはこれは教わってない」、「また関東では認知されていないようです」などと言った声が上がってて、実際行うことには抵抗があるようです。

また、健常者側からも、「白杖SOSをしていなかったら、助けなくて良いと思ってしまうのではないのか?」とか、「啓発したいならまず全国31万人の視覚障害者全員に、困った時は白杖SOSをしましょうと周知徹底するのが先」という意見がだされています。

実際に白杖を持っている人がSOSを出していなかったので、「大丈夫かな?」と思いながら通りすぎている人もいます。このように、健常者でも知っている人がいたり、視覚障害者でも知らない人がいたりと、目の不自由な人がこれまで以上に社会生活を過ごしにくくなるリスクが、この白杖SOSには潜んでいます。

一番大事なことは、白杖を掲げていない=困っていない、と決めつけないことです。それでなくても歩きスマホなどが問題になっている昨今、これまで以上に視覚障害者にとっては危険が増えています。困っている様子を見かけたら、近よって「大丈夫ですか?」と声をかける、そんなマナーを普及させる方が先決のような気がします。

白杖の種類にはどんなものがあるの?

「白杖っていうからには白い杖なんでしょ?」という声が聞こえてきそうですね。確かにその通りなのですが、その杖にもいろんなものがあるんですよ。

直杖

最も一般的なのがこの直杖と言われるもので、街中で見かける機会も多いのではないでしょうか。グラスファイバー成分を含むブラックカーボン製のものや、軽い金属性のものが多いようです。石突にパームチップがついていたり、スライドテクニックという歩行テクニックをするためにローラーチップが付いていたりするタイプのものもあります。

視覚障害者と一口に言っても、障害のレベルはさまざまですし、また当たり前のことですが身長も色々ですよね。そのため、白杖の長さも人それぞれ。だいたい130cmから142cmくらいの長さまで調整できるようですよ。

スライド式

3段の軽金属製で、各段を引き伸ばし、回すことにより固定されるタイプの白杖です。使用しない時にはコンパクトに収納できるので、持ち運びに便利となっています。

折り畳み式

グラスファイバー製や軽金属製、ブラックカーボン製などの折りたためる白杖で、単独歩行タイプのものと、補助的に使用するタイプのものがあります。

スマート電子白杖

スマート電子白杖とは、足元の障害物だけではなく、センサーを用いることによって、正面や上方の障害物も知ることができるタイプの白杖のことです。グリップ部分にセンサーが内蔵されていて、正面や上方の障害物を検知すると、振動することでその存在を知らせてくれます。

視覚障害者の方が外出する際には、白杖を利用したり、盲導犬を連れたりしている方が殆どですが、その場合でもまだまだ探知することが難しい障害物が世の中にはたくさんあります。時としては先にふれた歩きスマホをしている人なども、直前に来るまで避けてくれないこともあります。

その他にも、トラックからはみ出た積荷や、商店街の店先に付けられている看板、また木の枝など、健常者ならなんてことのない物も、視覚障害の方には危険な存在となります。そんな時に、このスマート電子白杖は強い味方となってくれるのではないかと期待されています。

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そもそも白杖の役割ってどんなもの?

白杖は視覚障害の方が歩く際の手助けをするものという認識があると思います。もちろんそれで正解なのですが、それ以外にも役割があるんですよ。

周りの状態や路面などの情報を入手

筆者の職場の近くには、白杖を用いて散歩をしている高齢の男性の方がいます。テレビに出たこともあるくらい狭くて交通量のある道なのですが、毎日欠かすことなく出かけられるのには敬意を示さずにはいられません。その人がやってくると「カラカラ、カラカラ」という音がするのですぐに分かります。

白杖の第一の目的は、自分の身のまわりの状態や、路面の状態の変化などを探知することにあります。また、目の前に障害物がないかとか、視覚障害を持っている方が安全に歩くための点字ブロックを探るためにも重要となります。ちなみに点字ブロックは、正式には点字ブロックは「視覚障害者誘導用ブロック」といいます。

当たり前のように見慣れた存在となっていますが、点字ブロックが考案されたのは1965年で、実際に初めて敷設されたのは1967年になってからということで、まだ半世紀ほどしか経っておらず意外と新しいことが分かります。そんな点字ブロックですが問題もないわけではありません。

たとえば、視覚障害を持っている方には有用でも、高齢者や足の不自由な人が躓いてしまったり、また車いすが通りにくかったりと言った問題があります。あとは健常者の方のマナーの問題で、点字ブロックのうえに自転車を止めたりすることも視覚障害にとっては大きな問題です。

視覚障害と無縁の健常者にとってはなんてことのない物でも、障害を持っている方にとってはとても大事な存在です。何気なく点字ブロックの上に駐輪しないよう、気を付けるようにしたいですね。

身体の安全を守る

白杖には杖本来の目的である、転倒から身体を守ると言った役割もあります。

視覚障害者であることを知らせる

一般の杖と白杖の一番に違いは、自分が視覚障害者であることを知らせることにあります。これは、車を運転する人やその他の歩行者、または自転車にとっても大事なことです。健常者は視覚障害者がいることを認識して、視覚障害者は危険を避けてと、双方が安全に通行するために必要なことです。

白杖を購入するにはどうすればいい?

健常者の場合、白杖を購入する機会はおそらくないことと思いますが、視覚障害を持っている方が白杖を買う場合にはどのような手順が踏まれるのでしょうか。

申請が必要

視覚障害者は白杖を携えることが義務となっています(道路法で法的に定められいます)。また、健常者の側には「視覚障害者が白杖を携えて歩行しているときは、一時停止、徐行、通行を又は歩行を妨げないよう」とする規定があります。通常は地域の障害福祉課で相談して申請書をもらい、購入という流れになるようです。

歩行訓練士の指導を受ける

白杖を使用する際には、歩行訓練士の指導を受けるのが正式です。持ち方やふり方、先端部分(石づきといいます)の使い方など、実際に白杖を使用するには多くのことをマスターする必要があります。

白杖を持ってる人を見かけたらどうしたらいい?

では実際に、街中で白杖を使って歩いている人を見かけたら、どのように対応すればよいでしょうか。

道をあけたり徐行する

先ほどの触れたように、「視覚障害者が白杖を携えて歩行しているときは、一時停止、徐行、通行を又は歩行を妨げないよう」にすることが法律で定められています。視覚障害の歩行の邪魔にならないようにすることがまず一番大事です。

困っている様子なら声をかける

視覚障害の方もいろいろで、なるべくすべて自分でやりたいという人もいれば、手助けをすんなり受け入れてくれる人もいます。もしも困っている様子を見かけたなら、「大丈夫ですか?」と声をかけてあげたいものですね。

誘導するときはどうすればいい?

視覚障害の方が困っていて声をかけたまではいいけども、そのあとどうしたらいいのでしょうか。たいてい視覚障害の方がこうしてくださいと教えてくれると思いますが、心配性な人は予習しておきましょう。

肩やひじにつかまってもらう

視覚障害の方にとって、いきなり手をとって引っ張られるのは、恐怖以外の何物でもないそうです。誘導する時には肩につかまってもらうなどするようにしましょう。

歩調をあわせる

せっかくお手伝いをするのですから、歩調を合わせるようにしましょう。目が不自由な方にとっては、歩行のペースが変わるのも怖いことですから。

階段や段差は一声かけて

階段や段差がある時の白杖の使い方なんて知らないのが通常ですよね。階段や段差がある時は、声をかけるようにしましょう。基本的に何も難しいことはありません。分からないことがあれば、「どうしたらいいですか?」と聞くと良いでしょう。

ルールやマナーよりも思いやりで!

社会生活を営む上で一定のルールやマナーはもちろん必要ですが、白杖SOSの問題にあるように、善意の人が却って手助けする機会を逃したりする、などといった本末転倒が見られるのも事実です。それよりも困った人を見かけたら「大丈夫ですか?」と声をかけられる、温かい社会になるといいですよね。

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