「ワイン投資は値下がりすることのない投資」と断言するワインファンドに問題は無いのか?

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最近、「ワインファンド」なる金融商品の宣伝がちらほらと目に付くようになりました。とりわけ、投資に関する多くの著書がある内藤忍さんは、ワイン投資にどっぷり浸かられているようでウェブや著書でさかんに宣伝されています。

http://blog.livedoor.jp/leveraged/archives/31631708.html

 

内藤さんが経営する資産デザイン研究所のウェブサイトを見ると、「主な取引先」としてワインファンドの営業者である「株式会社ヴァンネット」の名前があります。内藤さんは投資先として有望であると心から信じてワインファンドを推すのか、契約に基づきビジネスとして行動しているのに過ぎないのか、果たしてどちらなのでしょうか。

[blogcard url=”http://asset-design.jp/company/index.php”]

 

それは置いておくとして、ワインファンドとは如何なるものぞと、興味を抱いたのでヴァンネット(VIN-NET)のHPを覗いてみましたが、いやはや驚きました。なんと、ワイン投資は値下がりする事のない投資であるらしい。金融商品が発明されてウン百年。人類はついに未踏の金脈を掘り当てたようであります。

ワインファンドの仕組み:投資のメリットと安全性は?

ワイン投資の一番のメリットは、最悪の場合ただの紙切れになってしまう債権等と違い、銘醸ワインという現物が必ず有ることです。

ワイン投資は値下がりすることのない投資と言えます。

ある年のある銘柄のワインは最初の生産量が決まっており、ワインが消費されることにより絶対数が減ることはあっても増えることはありません。したがって供給量が年々減っていく為に希少価値が上がり価格が上昇します。勿論、投資する期間、銘柄、収穫年により上昇率は異なります。

引用した部分だけを読めば、ワイン投資は必ず上昇するとしか読めません。引用の最後の部分を読んでも、価値が上昇することは当然のことのように記載されてあります。

したがって供給量が年々減っていく為に希少価値が上がり価格が上昇します。勿論、投資する期間、銘柄、収穫年により上昇率は異なります。

人間というものは、リスクよりもメリットに目が行ってしまう悲しい性があります。これを読んで「ワイン投資は絶対儲かるんだ!」と感じる投資の素人もいることでしょう(しかも、あの内藤さんのおすすめでもあるし)。

金融商品取引業者がこのような表記をしてもいいのか、大いに疑問です。

金融商品取引法(38条)には、金融商品取引業者の禁止行為として以下のように定めています。

顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解させるおそれのあることを告げて金融商品取引契約の締結の勧誘をする行為

この点、内藤さんがどう考えるのか、見解をお聞きしたいですね。

 

 

[追記: [残念]未踏の金脈ではなかったワイン投資]

ワインファンドを販売する会社のHPに「ワイン投資は値下がりすることのない投資と言えます。」と断言されていたものですから、興奮した私は「人類はついに未踏の金脈を掘り当てたようであります。」と書いてしまいました。これは永久機関が発明されるくらいのインパクトがありまして、感動を抑えきれなかったのです。

しかし、どうやら早とちりでした。 (´∀⊂

昨日、何気にVIN-NETのHPを見てみると、記載内容が変わっていたことに気が付きました。

変更前

ワイン投資の一番のメリットは、最悪の場合ただの紙切れに成ってしまう債券等と違い、銘醸ワインという現物が必ず有ることです。

ワイン投資は値下がりすることのない投資と言えます。

ある年のある銘柄のワインは最初の生産量が決まっており、ワインが消費されることにより絶対数が減ることはあっても増えることはありません。したがって供給量が年々減っていく為に希少価値が上がり価格が上昇します。勿論、投資する期間、銘柄、収穫年により上昇率は異なります。

変更後

ワイン投資の一番のメリットは、最悪の場合ただの紙切れに成ってしまう債券等と違い、銘醸ワインという現物が必ず有ることです。

銘釀ワインは、毎年、天候や作柄などにより生産量は異なりますが、生産後はワインの消費により絶対量が減ることはあっても増えることがありません。したがって、供給量が年々減少していくため、希少性が増し、価格も上昇する傾向になります。もちろん、投資の期間、銘柄、収穫年などにより、ワイン価格の上昇率は異なります。

弊社のワイン投資ファンドでは、こうした値下がりリスクのほとんどない銘釀ワインに限定して投資をして、安定的に運用益を図れるよう、運用努力を行っています。

見てのとおり、『ワイン投資は値下がりすることのない投資と言えます。』という記述が削除されています。

また、『供給量が年々減っていく為に希少価値が上がり価格が上昇します。』と、価値の上昇を前提とした記載から、『供給量が年々減少していくため、希少性が増し、価格も上昇する傾向になります。』に変わり、断言調ではなくなりました。

とはいえ、末尾にさりげなく『値下がりリスクのほとんどない銘釀ワインに限定して投資をして』という記述を残したのはお約束でしょうか。値下がりリスクのほとんどない投資商品を見つけたのであれば、低金利で銀行から借り入れて自分だけ儲ければいいんじゃないか、とこういうのを見るといつも思ってしまうんですよね。

投資なんて所詮自己責任ですし、誰がどのような商品に投資をしようが正直どうでもいいという気持ちはあります。ですので、ワイン投資だろうが南京豆だろうが沈没船だろうがラブホファンドだろうが黒毛和牛だろうがカレーだろうが、投資先として全面否定はしませんよ。私はしませんが。

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